井上朗博士による独占禁止法の法律相談・流通取引編・販売停止と取引拒絶

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	「リニエンシーの実務」 Dr. Inoueの米国での研究結果の一部である「リニエンシーの実務（競争法の荒波から企業を守れ）」が発売されております。
	「B2B取引コンプライアンスバイブル」 Dr. Inoueの研究成果の一環であり、博士論文執筆による分析成果でもある「B2B取引コンプライアンスバイブル（競争法的コンプライアンスの理論と実践）」が発売されました。
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取引拒絶に該当する可能性があります！

流通取引に関わる問題

この点で参考になるのが、サギサカ事件（平成１２年５月１６日審決・審決集３６巻５３頁）です。同事件では、自転車用の部品、付属品等の自転車用品の販売高において業界１位の地位を占めるサギサカが、取引先販売業者に、競合相手（自転車用品を安値で販売するなどにより自己とサギサカ納入先量販店との取引を減少させ、また、その可能性のある競合他社）に対する特定製品（幅広い年齢層を対象として長期的に人気のある数多くのキャラクターが使用されており、かつ、その種類が豊富であることから、自転車用品を取扱う量販店において、当該製品を扱うことは営業上有利であるとされていた）の販売を拒絶させていたことが、取引拒絶に該当するとされています。

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