欧州委員会が発表している統計資料によると、2006年以降の摘発件数及び制裁金額の高額化の傾向が顕著ですね。
欧州委員会のクルス委員は、2004年の就任以来、「カルテル撲滅」を最重要の政策課題に掲げており、統計資料は、政策方針が反映された結果といえます。また、EUでは、経済成長と雇用創出を目指すための国家戦略とも言うべき「リスボン戦略」において競争法をその重要手段として位置づけています。欧州委員会の「カルテル撲滅」という政策課題は、「リスボン戦略」による後ろ楯がある以上、当面は堅持されるであろうと予想されます。
Reported by Dr. Inoue
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欧州競争法を専門とする法学博士・弁護士(日本国及び米国ニューヨーク州)。Baker & Mckenzie GJBJのAntitrust Practice Groupのメンバーの一員である。
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