略奪的価格設定に対して340万ユーロの制裁金

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アイスランドの競争当局は、Elimskip社に対して、略奪的価格設定をしたことを理由に340万ユーロの制裁金を課する方針を決めたようですね。制裁金の対象とされる略奪的価格設定は、Elimskip社が2002年4月から実施したとされるもので、Samskip社の顧客を奪うことを目的として価格攻勢をかけたものです。アイスランドの競争当局によると、かかる価格攻勢の結果、Elimskip社は、220万ユーロに上る受注に成功したこと、当時、アイスランドから欧州及び北米への海運にかかる同社の市場占有率は70-80パーセントに達しており、略奪的価格設定を実行することが可能であったという。なお、アイスランドの競争当局は、2002年から略奪的価格設定の調査を開始したものの、制裁金賦課まで5年間の期間を要したものです。

Reported by Dr. Inoue

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このページは、Dr. Inoueが2008年1月 9日 23:49に書いたブログ記事です。

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Dr. Akira Inoue

欧州競争法を専門とする法学博士・弁護士(日本国及び米国ニューヨーク州)。Baker & Mckenzie GJBJのAntitrust Practice Groupのメンバーの一員である。