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Ar. Akira Inoue
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カルテル規制に対する法務部の役割
 独占禁止法下のカルテル規制
第1 独占禁止法上のカルテル規制について
1 規制内容
通常、「カルテル」と呼ばれているのは、独占禁止法上禁止されている「不当な取引制限」のことであり、複数の事業者間で、契約、協定、その他、どんな名目であれ、価格・数量・取引の相手方等について、相互に取り決めをすることによって、互いに競争を制限したり、競争をやめることである。

2 違反行為の排除
上述のカルテル規制に違反する行為に対する規制は、例外的に当事者が私法上の問題として訴訟上の救済(裁判)を求める場合などを別として、原則的には、公正取引委員会により実施される。

具体的には、公正取引委員会は、独占禁止法違反事実があると思料すると、独占禁止法違反被疑事件として、調査(審査)を開始する。この審査手続は、刑事事件における捜査手続に対応するものといえ、事件関係者に対する出頭命令、事業所などへの立入検査等の強制処分が認められている。この調査の結果、違反事実があると判断されると、排除措置命令や課徴金納付命令が発令される。異議がある当事者は、審判開始の申立てをし、審判手続が開始される。審判手続は、訴訟における一審手続に対応するものであり、公正取引委員会の審査官と違反者とされる被審人の双方が主張・立証を行い、その上で、「審決」がなされることになる。なお、公正取引委員会の審決を不服とするときは、「審決取消しの訴え」の提起が可能である。

3 課徴金の納付
上記手続のより排除が求められる違反行為が「価格に関連したカルテル」である場合、排除行為に加えて、課徴金の納付が命ぜられる。課徴金は、違法なカルテルにより得られた経済上の利得について、その納付を命じようとするものであるが、その金額は、違法なカルテル実施期間内における当該商品・サービスの「売上高」に一定の割合を乗じたものとされている。
 
4 刑事罰
違法なカルテルを行ったもの(カルテル参加会社の担当役員、社員など)に対しては、「3年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する」とされ、カルテル参加会社自体に対しても「5億円以下の罰金刑」が科せられる。
 
第2 カルテル規制に対する法務部門の役割
1 カルテル規制強化の背景
既述のとおり、我国のカルテル規制はかなり厳しいものである。この点、例えば、アメリカの反トラスト法によるカルテル規制はさらに格段に厳しいものである。すなわち、アメリカの反トラスト法違反にかかるカルテル参加会社及び同社担当者に対する刑事事件は、我国におけるそれとは比較にならないほどの件数であるし、実刑判決を受けて刑に服する会社員も、毎年、数十名の単位では足りないものである。しかも、アメリカの場合、当該カルテルにより損害を受けたと主張するものからのカルテル参加会社に対する損害賠償請求事件が提起されることが多い。したがって、例えば、日本の会社間でのカルテルではあっても、それが、アメリカ市場にも影響を及ぼすものであれば、アメリカの司法当局は、いわゆる「域外適用」理論に基づき日本の会社及び社員に対する刑事事件を提起することもあり得るし、アメリカで、「三倍訴訟」(実際の損害額の三倍の請求が認められている訴訟)が提起されることも考えられる。このような事情を背景として、我国におけるカルテル規制が手緩いとの批判がアメリカ側から加えられ、ここ数年来、公正取引委員会によるカルテル規制も、検察庁に対する刑事告発も含めて、従前のプラクティスよりも、格段に厳しくなってきている。

2 社内への周知徹底の必要
カルテル問題に関する情報が法務部門にまで届くことは稀である。これは、カルテルについての合意書や契約書が作成されることが、まずあり得ないことを考えれば、容易に想像がつくことである。よって、カルテル規制に対する法務部門の役割としては、違法なカルテルを行った場合に、企業に及ぼす影響がいかに重大かつ深刻なものであるかを、日常的に周知・徹底させることが、第一である。周知徹底の内容としては、我国のカルテル規制が、不公正な取引方法に対する規制よりも厳格であることについてはもちろん、アメリカの状況、さらにはEUにおける状況(EUでも域外適用論は肯定されている。また、EUの課徴金制度は、我国と比べると格段に厳しいものである。)が含まれるべきである。というのも、昨今の経済実態からすると、多くの会社の営業行為が日本市場に対してしか影響を及ぼさないとはいえなくなっており、そのため、我国企業の企業活動にアメリカ等のカルテル規制が及ぶことも考えられるからである。
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