DR. AKIRA INOUE, WELCOME TO THE WEB OFFICE OF AKIRA INOUE (PH.D., ATTORNEY & COUNSELLOR AT LAW, ADMITTED IN JAPAN & NEW YORK STATE, UNITED STATES OF AMERICA)


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Dr. Akira Inoue
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独占禁止法の基礎知識
第1 独占禁止法の重要性

昨今、独占禁止政策が強化され、公正取引委員会の活動も活発化してきた印象がある。この傾向は、企業にとって、刑事訴追や億単位の課徴金を課せられるリスクが高まってきたことと同義である。このような傾向を受けて、従来、独占禁止法に基づく制裁リスクを「営業費用のうち」と考えてきた企業も、独占禁止法違反のリスクを極小化することが経営の効率化につながるという考え方に変化しつつある。かかる観点から、独占禁止法は、企業経営のうえで、無視できない法律分野であるといえる。
 
第2 独占禁止法とは?

独占禁止法は、経済憲法とも称されており、企業活動のルールを定めている。その目的は、自由な競争を促進し、経済の効率化運営を実現することにある。一般的には、独占禁止法について、「企業活動を規制し、専ら企業に不利なことばかり定めた法律である」と思い込みがちである。しかし、規制緩和の時代、「独占禁止法という必要最低限の企業ルールさえまもっておけば、企業の自由な経済活動は保障される」と発想を転換すべきである。
 
第3 私的独占とカルテル・談合

独占禁止法が禁止する行為類型は、@私的独占、A不当な取引制限、B不当な取引方法である。

1 私的独占(Private Monopolization)とは、簡単に言えば、市場シェアの相当に高い強者が、新規会社の市場参入をさせなかったり、弱者を市場から叩き出すことである。例えば、全国的に圧倒的な市場シェアを誇る会社が、販売を独占する地域の価格を高めに設定する一方で、地元会社が競合商品を出す地域だけは、採算を度外視する安値で営業活動を行っていた場合、他者を締め出そうとする意図があったと見られ、私的独占に当たると判断される可能性が少なくない。
 
2 不当な取引制限(Unreasonable Restraint of Trade)とは、いわゆるカルテルや談合のことである。もし、私的独占やカルテル・談合を行った場合には、その違反状態を排除するなどの措置を命ぜられることがあるほか、懲役を含む刑事罰が科される。カルテル行為で価格に影響するものについては、厳しい課徴金の制裁もある。
 
3 不公正な取引方法(Unfair Trade Practice)とは、「公正な競争を阻害する恐れのあるもののうち、公正取引委員会が指定するもの」をいうとされている。この場合は、カルテル・談合と異なり、売り手・買手のような縦の関係にも適用される。なお、不公正な取引方法の場合、排除措置命令はあり得るが、刑事罰(ただし、確定審判違反事件の場合を除く)や課徴金の制度はない。

「公正取引委員会が指定するもの」には、すべての業種に適用される16の行為類型(「一般指定」)と、特殊の業者にのみ適用される「特殊指定」がある。一般指定の中には、後述の再販売価格拘束のように、不公正な取引方法であることが明白だとされるものもあるが、その多くは、それが不当なときに、独占禁止法違反となる。要するに、Unfairな場合だけを規制していると考えればよい。

一般指定のうち、注意を要するのが、再販売価格指定である。再販売価格とは、仕入れた商品を転売するときの価格のことである。例えば、メーカーが小売業者の販売価格を拘束する場合である。これは、価格という基本的な競争手段を拘束し、販売業者間の競争を制限するものであるから、原則として、違法となる。

ある商品を販売する際に、他の商品も同時に購入させることを「抱合せ販売」という。これも取引強制であり、不当に行われる場合には違法になる。

また、虚偽や誇大な広告によって顧客を誘引したり、過大な景品をつけて商品を販売するような行為は、消費者の正しい商品選択をゆがめるとされており、独占禁止法の補完法である景品表示法によって規制されている。

最近増えているのが、取引妨害という行為類型である。ライバル会社とその取引相手間の取引について、契約成立の阻止、契約不履行の誘引などにより、その取引を不当に妨害することである。

第4 特に注意するべき行為

力のある企業ほど「やりがちな」行為が、自由で公正な競争を阻害すると考えれており、したがって、公正取引委員会としても、そのような行為を重点的に取り締まっているといえる。私的独占、価格カルテル、入札談合、再販売価格の拘束などが、その典型である。これらの行為と疑われるような企業活動には、十二分に注意すべきである。例えば、商品の価格は、本来個々の企業がそれぞれ自主的に判断して決めるべきものだ。これを競争関係にある業者同士がお互いに連絡をとりあって決定することなどは、企業人として、最も恥ずべき行為である。ちなみに、この価格カルテルは米国でも欧州でも厳しく制限されている。その意味で、世界共通の典型的な独占禁止法違反行為といえる。

独占禁止法等(Antitrust Law)
カルテル規制に対する法務部の役割
不公正取引規制概観
企業倒産等(Bankruptcy Law and Liquidation)
会社再建の処方箋〜会社再建のための法的手続とは
民事再生法の基礎知識
会社更生法の基礎知識
訴訟手続(Dispute Resolution)
What 民事訴訟〜民事訴訟手続とは
What 課税訴訟〜課税訴訟手続とは
弁護士業務一般(Attorney's Practice in General)
法律相談の心得〜いかに効率的・効果的に法律相談するか
顧問弁護士業務とは〜顧問弁護士を持つメリットとは
 
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