井上朗博士による独占禁止法の法律相談・企業結合規制編・実体審理に関わる問題・役員兼務による結合関係の形成

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当事会社のうち１社の役員総数に占める兼任役員の割合が過半である場合、及び兼任役員が双方に代表権を有する場合には役員の兼務により結合関係が生じ得る！

企業結合に関わる問題

会社の役員は会社の意思決定に対して重要な役割を果たす機関であり、その機関としての地位により会社の事業活動に影響を及ぼし得る力を有しています。

このような会社役員の役割から役員兼任が事業支配力の行使においておおきな意味を持ち得るので、独占禁止法は役員の兼任についても一定の制限を加えています。

役員兼任により、当事者間に結合関係が生ずるのは、以下のような場合です。

①　当事会社のうち１社の役員総数に占める兼任役員の割合が過半である場合
②　兼任役員が双方に代表権を有する場合

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