2009年9月アーカイブ

2009年9月10日、欧州司法裁判所は、2007年にだされた欧州第一審裁判所の判決に対する上訴を棄却しましたね。問題となっていたのは、100パーセント親会社の関係がある場合に、親会社と子会社が同一の経済体を構成するか否かでした。裁判所は、100パーセントの資本関係が存在する場合には、親会社が子会社に対して、その経済的判断等々について、決定的な影響力を行使しているとの推定を働かせるものであると判断しました。また、裁判所は、親会社は、子会社において、日常業務を独立して実施することが出来ることを理由として、決定的な影響力を行使していないとの反論をすることはできないと判断しましたね。Reported by Dr. Inoue

About the Author

Dr. Akira Inoue

欧州競争法を専門とする法学博士・弁護士(日本国及び米国ニューヨーク州)。Baker & Mckenzie GJBJのAntitrust Practice Groupのメンバーの一員である。