2009年3月アーカイブ

2009年3月11日、欧州委員会は、EC条約82条違反の嫌疑で、フランスのEDFに対する立入調査を実施しましたね。欧州委員会は、EDFが、支配的地位を濫用して、フランスにおける電力卸売市場において料金を釣り上げた疑いがあると考えているようです。欧州委員会は、2007年1月に、電力市場における産業調査を完了しており、当該調査の過程で電力市場における競争法的問題点及び執行の可能性に対して分析を深めることができたものと推測されるところです。Reported by Dr. Inoue
理事会規則2003年1号19条により、同意を要する任意ベースではあるものの、個人又は法人(の役職員)にインタビューして調書を作成することが認められます。インタビューの冒頭では、インタビューの法的根拠、目的、インタビューを記録する旨、回答が任意である旨を通知されます。インタビューは記録され、記録のコピーについては、インタビューされた者により一定期間内にその正確性の確認を要することとされています。しかし、インタビューは、任意ベースであるので、実務上は余り用いられていませんし、仮に実施される場合も調書を作成するのではなく、米国のディスカバリーの対象とならないよう、録音機による録音の手法がとられるのが一般的です。

About the Author

Dr. Akira Inoue

欧州競争法を専門とする法学博士・弁護士(日本国及び米国ニューヨーク州)。Baker & Mckenzie GJBJのAntitrust Practice Groupのメンバーの一員である。